郡山駅の西口を出て数分歩くと、東北屈指の規模を誇る陣屋や大町といった歓楽街が広がる。かつて宿場町として栄え、いまや交通の要衝となったこの街には、出張族や地元ビジネスマンを受け止める強固なナイトレジャー産業が根付いてきた。
喧騒の合間に佇むスナックや小料理屋の引き戸を開けると、そこにいるのは落ち着いた物腰の五十路女性たちだ。風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律を厳格に遵守した健全な営業形態のなかで、彼女たちが提供するのは単なる酒の相手ではない。長年培った人生相談に乗る深い包容力と、飾らない福島訛りの心地よさである。若年層の接客とは一線を画す「大人のもてなし」を求め、夜な夜な暖簾をくぐるリピーターが後を絶たない。