民間相場から数倍も乖離した設定でありながら、なぜこの金額が合法的に維持されているのでしょうか。世論を騒がせる議員宿舎優遇疑惑の真相を探ると、法的な算出メカニズムに行き当たります。
宿舎使用料の決定根拠となっているのは、国会議員のための特別規定ではなく、一般の国家公務員宿舎と同様に準用されている「国家公務員宿舎法」に基づく算定式です。この計算式は、土地の時価や近隣の市場価格を直接反映する仕組みになっておらず、「建物の建設コスト」「法定耐用年数(減価償却費)」「延床面積」などをベースに機械的に算出されます。
しかし、国民感情からすれば納得できる説明ではありません。これが格安家賃に対する批判の理由として真っ先に挙げられる要因です。民間企業が社員寮を運営する場合でも、適正な給与課税や市場とのバランスが意識される時代において、国会周辺の一等地を公費で確保しつつ、建設費ベースの計算式を盾に低廉な使用料にとどめる姿勢は「制度の抜け道を利用した既得権益の維持」と受け止められても仕方がありません。