プライバシー保護への意識が高まるにつれ、仮想プライベートネットワーク(VPN)やAppleのプライベートリレーを利用するユーザーは日本国内でも急増した。本来のIPアドレスを覆い隠し、中継サーバーのIPに偽装する技術だ。だが、追跡する側の網の目もまた恐ろしいスピードで進化している。
代表格がブラウザの通信規格を悪用した「WebRTCリーク」だ。ブラウザ上でリアルタイム通信を行うこのプロトコルは、VPNの暗号化トンネルを迂回して端末の真のIPアドレスを外部へ漏洩させてしまうことがある。さらに、大手ストリーミング配信各社はデータセンター経由のIPを厳格にリスト化し、VPNによる地域偽装アクセスを次々とブロックしている。プライバシーを謳うツールを導入しただけで完全に姿を消せたと信じ込むのは、今のネット環境ではあまりに危うい。