『九条の大罪』を精読していくと、随所に『闇金ウシジマくん』を想起させるカメオ出演的な仕掛けやオマージュが散見されます。
例えば、作中に登場するモブキャラクターの風貌や、裏カジノ・半グレが集う雑居ビルの看板、さらには警察やヤクザの組織名に至るまで、前作のファンであれば思わずニヤリとするような細部の描き込みが徹底されています。直接的なキャラクターの再登場こそ慎重にコントロールされているものの、街の風景そのものが真鍋ワールドの共通財産として機能しているのです。
また、ウシジマくん終盤で描かれた「暴力の連鎖と個人の限界」という重苦しいテーマが、九条の大罪では「司法制度の限界と歪み」という形で鮮やかに伏線回収のように再解釈されている点も、コアな読者を惹きつけてやまない要素となっています。