彼の実名は「Fukase(深瀬智嗣)」。バンド初期には本名名義で活動していた時期もあったが、やがてシンプルかつグローバルに響く「Fukase」というアーティスト名へと定着していった。「深瀬」という苗字自体は全国的に極めて珍しいわけではないが、一度聴いたら忘れられない響きを持つ。名前の「智嗣」には、思慮深く意志を継いでいくという親の願いが込められているとされる。
ステージ上のFukaseは、どこか浮世離れした少年性と、鋭い毒気を背中合わせに持ち合わせている。幼少期からの経験や病との闘い、葛藤の末に手に入れた「世界の終わり」からの再スタート。その壮絶な生い立ちそのものが、彼のアーティストネームに深い意味と物語性を付与しているのは疑いようもない。