館内の飲食エリア「富士川食堂」を中心に展開される食事メニューは、立ち寄り客の間で極めて高い満足度を記録しています。提供される料理の根底にあるのは、富士川町の伝統食文化を現代の味覚へ落とし込む創意工夫です。
ランチタイムに圧倒的な注文率を誇るのが、富士川町穂積地区で栽培された特産ゆずを贅沢に使ったメニュー群です。現地厨房を取材すると、ゆずの果汁だけでなく、果皮の香りを最大限に活かした特製ダレやスープが丁寧に仕込まれている様子が確認できます。なかでも「ゆず塩ラーメン」は、澄んだ鶏ガラベースのスープにゆずの爽やかな酸味が溶け込み、ドライブ疲れの胃袋に染み渡る一杯としてトラックドライバーからシニア層まで絶賛を集めています。
さらに見逃せないのが、山梨の隠れた郷土料理「みみ」です。小麦粉を練って農具の「箕(み)」の形に成形した粉もので、福をすくい取る縁起物として親しまれてきた伝統食。カボチャや季節の根菜とともに味噌仕立てで煮込まれた「みみ鍋定食」は、ほうとうとはまた異なるモチモチとした強いコシと素朴な旨みが凝縮されており、寒冷期には開店直後から売り切れが出るほどの人気ぶりを見せています。
そのほか、ジューシーな甲州富士桜ポークを使用したカツ丼や、地元産小麦で作る喉越しの良い富士川うどんなど、ランチメニューの価格帯はおおむね900円〜1,500円前後。観光地価格に偏ることなく、日常的な定食としてのクオリティとボリュームを両立させている点が、リピーターを生む最大の要因となっています。