今日、日本中で広く認知されている六星占術だが、その学術的・思想的背景には古代中国から伝わる陰陽五行説や易学、四柱推命といった膨大な東洋文献の知恵が存在する。万物は「木・火・土・金・水」の5つの元素と「陰・陽」の対立する気によって成り立つという思想を現代的な記述に再構築し、統計学的なアプローチを加えることで独自の体系として確立された。
この占術が一挙に国民的ブームへと駆け上がった背景には、出版文化の存在も見逃せない。出版社である自由国民社から毎年発行されてきた『六星占術によるあなたの運命』シリーズは、累計発行部数が数千万部を超える驚異的なベストセラーとなり、年末の書店店頭を彩る風物詩となった。占い本という枠組みを超え、人々の暮らしのバイブルとして浸透していった歴史がある。