黒死牟の魅力は、単なる強敵としての恐ろしさだけにとどまりません。彼の根底にある「神に愛された弟への嫉妬と羨望、そして拭いきれない情愛」という悲劇的なドラマが、絵師たちの創作意欲を強く刺激しています。
ネット上で特に反響が大きいのが、黒死牟と縁壱のイラストおよび継国兄弟のイラストです。鬼となった黒死牟と老いた縁壱の再会シーンはもちろんのこと、武士として生きていた継国巌勝のイラストや黒死牟の人間時代を描いたイラストでは、まだ六つ目になる前の端正な顔立ちと、心に抱えた影が見事に表現されています。
幼少期に手渡された手作りの笛を巡るエピソードや、互いに背中を預け合っていた若き日の姿など、原作の行間を埋めるようなエモーショナルな作品群は、見る者の涙を誘う名作揃いです。