エアコンの取り外し作業において、根幹を成すのが冷媒ガスの回収作業(ポンプダウン)です。配管や室内機内部に循環しているフロンガスを室外機内のコンプレッサーに封じ込める工程であり、これを行わずに配管を外すと、大気中へのガス放出(環境汚染)や再利用時の冷え不良を招きます。
作業は以下の6つのステップに沿って確実に進める必要があります。
- 強制冷房運転の開始:リモコンの「強制冷房ボタン」または本体の応急運転スイッチを長押しし、設定温度を最低にして室外機のファンを確実に回転させます。
- 送り側(細い配管)バルブの閉鎖:室外機の側面に配置されているバルブキャップをモンキーレンチで外し、細い側(高圧側/往き側)のバルブを六角レンチで時計回りに固くなるまで完全に締め切ります。これにより冷媒の送り出しを遮断します。
- 2〜3分間のコンプレッサー運転:細い配管を閉じた状態で冷房運転を継続し、配管内と室内機のガスを室外機へ吸い込ませます。
- 受け側(太い配管)バルブの閉鎖:所定の時間が経過したら、太い側(低圧側/戻り側)のバルブを六角レンチで素早く全閉にします。ゲージマニホールドを接続している場合は、連成計が「0MPa(あるいはわずかな負圧)」を示した瞬間に締め切るのが理想です。
- 運転停止と電源プラグの引き抜き:太いバルブを閉じたら直ちにエアコンの運転を止め、コンセントから電源プラグを抜きます。
- 冷媒回収の確認:太い配管側のサービスポートのバルブコア(ムシ)を一瞬だけ押し込み、「プシュッ」とわずかな音で止まればガス回収は成功です。ガスが勢いよく噴き出し続ける場合は回収が不完全なため、直ちに中止して最初からやり直す必要があります。