英語の訪問販売員として驚異的な営業成績を叩き出していた若き日の村西とおるは、やがて裏本出版を経てビデオ制作の領域へとなだれ込んだ。彼の武器は、型破りな撮影手法と類まれな人間観察眼、そして何よりも折れないメンタリティだった。
前科7犯、借金50億円。普通のアダルトビデオ監督であれば社会の闇に消え去るような土壇場でも、彼はカメラを回し続けた。「人生、死んでしまいたい男が下着を売って回る」と軽妙に笑い飛ばしながら、自らをメディアの最前線へと押し上げていく。その破天荒な破滅と再生のドラマは、単なるスキャンダルを超えた怪物的な人間ドラマとして今も語り継がれている。