初めて訪れる人が驚くのが、店内での「撮影禁止」という厳格なルールだ。料理の写真はもとより、内観やメニューの撮影も一切許可されていない。SNS時代において異例とも言えるこの方針には、店の深い意図が隠されている。
撮影禁止の理由は、出来立ての最高の一杯を冷めないうちにすぐ味わってほしいという職人の情熱と、暖簾をくぐるすべての客が静かに食事を楽しめる空間を守るためだ。スマートフォン越しではなく、五感のすべてを使って目の前のうどんと向き合う。現代の外食産業が失いつつある「食体験の本質」が、ここにはしっかりと受け継がれているのだ。