「触ると皮膚の下に固いしこりがある」「黒ニキビにしては巨大すぎる」という場合、それはニキビではなく粉瘤(アテローム/表皮嚢腫)という良性腫瘍の疑いがあります。粉瘤と黒ニキビは初期の見た目が似ているものの、構造が全く異なります。
見分け方のポイントは以下の特徴にあります。
【黒ニキビ(開放面皰)の特徴】
・大きさは通常1〜3ミリ程度
・触っても皮膚の奥に大きな球状のしこりは感じない
・中央の黒い点は酸化した角栓そのもの
・悪臭はほとんどしない
【粉瘤(アテローム)の特徴】
・中央に黒い点(ヘソと呼ばれる開口部)があり、その下に数ミリ〜数センチの球状のしこりを触れる
・皮膚の内側にできた「袋(嚢腫)」の中に垢や皮脂が溜まる病変
・強く圧迫すると、ドロドロとした白〜灰色のペースト状物質が出て強い悪臭を放つ
・塗り薬や洗顔では絶対に治らず、徐々に巨大化する傾向がある
粉瘤の場合、袋構造を外科的に完全に摘出しない限り完治しません。無理に潰すと内部で袋が破れ、蜂窩織炎(ほうかしきえん)などの重篤な皮下感染症を引き起こす恐れがあるため、巨大で固いしこりに気づいた段階で形成外科や皮膚科を受診するのが鉄則です。