愛知県新城市に位置する湯谷温泉は、開湯から1300年以上の歴史を誇る名湯として知られる。鳳来寺を開山した利修仙人が発見したと伝わるこの温泉は、豊かな効能と独特の情緒で古くから人々の心身を癒やしてきた。温泉街の中心を流れる宇連川は、その床が一面の板敷状になっていることから「板敷川」とも呼ばれ、透明度の高い水面が日光を受けてエメラルドグリーンに輝く。
川沿いに建ち並ぶ旅館の中でも、水面との距離が近く、まるで渓谷の一部になったかのような感覚を味わえる立地は稀有だ。川音に耳を傾けながら湯に浸かる贅沢は、都会の高級ホテルでは決して手に入らない。自然が創造した造形美と歴史ある温泉の組み合わせが、訪れる者を深くリラックスさせていく。