文化人類学者エドワード・ホールが提唱したパーソナルスペース理論によると、他者が侵入すると不快感を覚える距離帯が存在します。恋人や親密な間柄にのみ許されるのが45cm以内の密接距離(インティメイト・ゾーン)ですが、好意を抱く男性はこの領域に無意識のうちに踏み込もうとします。
並んで歩くときの歩幅が自然と狭まり肩が触れそうな距離を保つ、飲み会や打ち合わせで隣の席を率先して確保する、資料を覗き込む際に顔を近づけるといった動作は、相手に対する警戒心がゼロであり、心理的距離を極限まで縮めたい願望の表れです。
上半身の姿勢以上に嘘をつけないのが「下半身の配置」、とりわけつま先の向きです。会話心理学において、足先は「意識が向かっている方向」を正直に指し示すとされています。上半身はこちらを向いて愛想よく笑っていても、つま先が出口や別の方向を向いていれば、心理的にはその場を立ち去りたいサインです。反対に、複数人で談笑している輪の中でも、彼のつま先が常にあなたの方を向いている場合、意識の主軸は間違いなくあなたに向けられています。