就労継続支援B型は工賃が低すぎる?実態とA型との違いを徹底解剖

就労継続支援B型は工賃が低すぎる?実態とA型との違いを徹底解剖

就労継続支援B型は工賃が低すぎる?実態とA型との違いを徹底解剖の背景について、最新情報を詳しくお届けします。

就労継続支援B型事業所の利用を考える際、誰もが直面するのが「工賃があまりに安いのではないか」という疑問です。厚生労働省が公表している障害福祉サービス等関連の工賃実績調査を紐解くと、全国平均の工賃は月額約1万7,000円、時間給換算で230円〜250円前後を推移しています。1日4時間、週4日通所して得られる金額が月2万円前後に留まる現実は、一般企業のパートやアルバイトの感覚からすれば衝撃的な数字に映るはずです。

この極端な低さの根底には、制度上の法的な仕組みが存在します。B型事業所における活動は法律上「労働」ではなく「福祉サービスの一環としての作業訓練」と位置づけられており、利用者と事業所の間で雇用契約を結びません。そのため、各都道府県が定める最低賃金法(全国加重平均1,050円以上)の適用対象外となり、事業所の作業売上から諸経費を差し引いた残額が工賃として分配される構造になっています。

ある通所者の手記には、「最初の給与明細ならぬ工賃袋を開けたとき、1か月の対価が1万4,000円と書かれていて言葉を失った。作業そのものよりも、社会からこの程度の価値しか認められていないのかと錯覚して落ち込んだ」という告白が綴られています。しかし、取材を進めると現在の現場は一様ではありません。近年推進されている工賃向上計画や報酬改定の波を受け、平均工賃が月3万円〜5万円を超える事業所や、専門的なIT業務を受託して月8万円以上を支給する先駆的な事業所も登場しており、「どこも一律に2万円未満」という固定観念は崩れつつあります。

加藤 愛美
著者

加藤 愛美

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。