数ある名作の中でも、最高峰の幻影として語り継がれているのが1980年に刊行された沢田研二の写真集『水の皮膚』です。撮影を手掛けたのは、日本を代表する巨匠・篠山紀信。パリやロンドンを舞台に、男と女の境界線を軽やかに飛び越える沢田研二の姿を大胆かつ官能的に捉えました。
フルヌードを含む極めてストイックな露出と、息をのむほど美しい光と影のコントラストは、当時の芸能界に巨大な衝撃を与えました。単なるアイドル写真集の領域を遥かに凌駕し、一人の表現者の肉体と魂がぶつかり合った芸術写真集として、現在も国内外の写真愛好家から熱烈な評価を受けています。
装丁の美しさや大型判型ならではの迫力も相まって、美本であれば古書市場で10万円以上の値が付くケースも珍しくありません。ジュリーという稀代のアイコンが放つ究極の瞬間をパッケージした一冊として、その神話的価値は色褪せるどころか輝きを増しています。