「今すぐ行ける近くの名店を知りたい」という読者の声に応えるべく、現在のつけ麺シーンを俯瞰すると、大きく分けて2つの明確なトレンドが存在していることが分かります。
第1の潮流は、つけ麺文化の金字塔である濃厚魚介豚骨の進化系です。豚骨や鶏ガラを何十時間も煮込み、厳選した魚粉や煮干しを合わせた高粘度スープは、今や単に「濃い」だけではありません。旨味の層を何重にも重ね、重たさを感じさせずに最後の一滴まで引き込ませるバランス感覚が極限まで磨かれています。ガッツリと満足感を味わいたい日には、この王道スタイルが間違いのない選択肢となります。
一方、第2の潮流として定着したのが、冷涼な旨味を纏った昆布水つけ麺です。がごめ昆布や羅臼昆布から抽出したとろみのある出汁に麺を浸し、まずは塩やすだちだけで麺そのものの小麦の香りを味わうスタイルは、淡麗派を中心に爆発的な支持を集めています。つけ汁も銘柄地鶏の清湯醤油や貝出汁をベースにした洗練された仕上がりで、重たい食事が苦手な日でも驚くほど軽やかに喉を通り抜けます。まずは自分が「重厚なコク」を求めているのか、それとも「澄んだ旨味」を欲しているのかを明確にすることが、至高の一杯に出会う第一歩です。