発達障害の母親が抱える限界と真実|孤立を防ぐ支援と家族の向き合い方

発達障害の母親が抱える限界と真実|孤立を防ぐ支援と家族の向き合い方

発達障害の母親が抱える限界と真実|孤立を防ぐ支援と家族の向き合い方の注目ポイントを分かりやすくまとめてご紹介します。

独身時代や職場では一定の工夫で乗り切れていた女性が、出産を機に「育児がしんどい」「もう子育ての限界だ」と深刻なバーンアウトに陥る背景には、育児特有の構造的な問題があります。仕事と異なり、子育ては「同時並行処理(マルチタスク)」と「絶え間ない中断」の連続であり、計画通りの進行が根本的に不可能な領域だからです。

料理の最中に子どもの泣き声で中断され、オムツを替えている途中で学校からの電話が鳴るといった状況は、脳の実行機能(ワーキングメモリや段取り力)に極度の負荷をかけます。特性を持つ母親にとって、注意の切り替えを瞬時に強いられる環境は、脳が常にオーバーヒートを起こしている状態に等しいといえます。

さらに、子どもの泣き声やぐずり、おもちゃの散らかりなどの感覚過敏(聴覚・視覚への過剰な刺激)が加わることで、自律神経が休まらず慢性の疲労状態へと追い込まれます。周囲の「母親失格」という視線を過剰に恐れて無理に適応しようとする「マスキング(擬態)」を続ける結果、心身のエネルギーが完全に枯渇してしまうのです。

渡辺 美咲
著者

渡辺 美咲

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。