Yahoo!知恵袋やX(旧Twitter)、TikTokなどのSNSでは、数年おきに「さかなクンって結婚してたっけ?」「奥さんはどんな人?」というスレッドや動画がバズを生み出します。なぜ、独身であることが公表されているにもかかわらず、既婚説が消えないのでしょうか。
情報社会学およびメディア心理学の視点から分析すると、ここには大衆の「無意識のバイアス」と「善意の投影」が働いています。
第一に、さかなクンの極めて高い好感度と礼儀正しい人格が、「これほど優しく誠実で経済力もある大人が、独身であるはずがない」という認知の歪みを生み出します。多くの人々は無意識のうちに「良き人格者=幸せな家庭の主」という古典的な幸福テンプレートを当てはめてしまう傾向があります。
第二に、TikTokをはじめとするショート動画プラットフォームにおいて、過去のテレビ出演時の切り抜き動画に「さかなクンの結婚相手が美人すぎる!?」「実は既婚者だった」といったセンセーショナルな釣り見出しが付けられ、定期的に拡散される情報循環構造があります。こうしたデマ動画のコメント欄では「やっぱり結婚してたんだ!」「相手は誰?」と事実確認を怠ったまま納得してしまうユーザーが続出し、検索クエリの急増につながっています。