酸性湖はなぜ青く美しいのに魚が棲めない?コバルトブルーに隠された衝撃の真相

酸性湖はなぜ青く美しいのに魚が棲めない?コバルトブルーに隠された衝撃の真相

酸性湖はなぜ青く美しいのに魚が棲めない?コバルトブルーに隠された衝撃の真相についての真相をご紹介します。

日本国内には、火山活動の恩恵と脅威を色濃く反映した湖沼が複数存在します。強酸性湖 日本一覧を紐解くと、観光名所として名高い景勝地が、実は世界トップクラスの危険水域であることが浮き彫りになります。

湖沼名(所在地)詳細・数値データ一般的な基準・相場編集部の見解・評価草津白根山 湯釜
(群馬県)pH 1.0〜1.2前後
水温:約15〜25℃(湖底熱水供給)一般的な河川・湖沼:
pH 6.5〜8.5天然湖沼として世界最高峰の強酸性。火山活動活発化による立ち入り規制が継続中。蔵王 御釜
(宮城県・山形県)pH 3.2〜3.6前後
深度:約27m酸性雨の基準:
pH 5.6以下太陽光の角度や季節で色が変化する「五色沼」。生物は一切生息できない環境。恐山 宇曽利山湖
(青森県)pH 3.4〜3.8前後
湖底各所から硫黄泉噴出魚類の生存限界:
通常pH 4.5〜5.0脊椎動物が生息する世界唯一の特異な強酸性湖。独自の進化を遂げたウグイが生息。猪苗代湖
(福島県)pH 6.5〜7.0(中性化進行)
かつてはpH 5.0前後の酸性日本有数の透明度を誇った貧栄養湖酸性流入河川の中和と環境変化により透明度が急落。水質再生が急務の課題。

群馬県に位置する草津白根山湯釜のpH値は、観測時によって多少の変動はあるものの、概ねpH 1.0〜1.2という数値を記録します。これは胃酸(pH 1.5〜2.0)やバッテリー液に匹敵する過酷さであり、鋼鉄の板を浸せば短期間で腐食し溶け出してしまうレベルです。湖底からは現在も硫黄ガスや熱水が絶え間なく供給されており、火山活動のバロメーターとして気象庁や研究機関による精密な遠隔監視が続けられています。

一方、東北を代表する観光地である蔵王御釜の水質と特徴も極めて過酷です。標高約1,600mの火口に佇む円形の火口湖で、水質はpH 3.5前後の硫酸酸性を示します。湖水には高濃度の鉄イオンや硫黄粒子、カルシウムが含まれており、光の入射角や気象条件によってエメラルドグリーンから群青色へと複雑に色調を変えることから「五色沼」の異名を持ちますが、生命を拒む化学的組成は草津白根山と本質的に変わりません。

森 瞳
著者

森 瞳

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