アフガン編みの基礎であり、すべての応用パターンの土台となるのが「プレーンアフガン編み(平編み)」です。かぎ針や棒針の編み図を見慣れた人でも、アフガン編み特有の記号図を前にすると最初は戸惑うかもしれません。しかし、ルールの本質を一度把握すれば、どの編み図よりも直感的に理解できるようになります。
一般的なアフガン編みの記号図は、方眼紙のように「タテ線」と「ヨコ線」が組み合わさったグリッドで描かれます。タテに伸びる直線は前段の縦糸(前段の往きで引き出したループの前面)を意味し、ヨコ線は戻りの鎖目を表します。「往き(針に目を残す)」と「戻り(目を引き抜く)」が2段に見えて、記号図上ではこの往復がセットで『1段』とカウントされる点が最大のポイントです。
美しいプレーン編みに仕上げるための現場のコツは以下の3点に集約されます。
- 最初が命!作り目の鎖編みは極力ゆるく:編み始めの鎖編みがきついと、編み進めるにつれて裾がキュッとすぼまり、極端な台形に変形してしまいます。作り目だけは1〜2号太い針を使うか、意識的に指が入るくらいのゆとりを持たせて編み出してください。
- 針にかかるループの高さを揃える:「往き」で前段の縦糸に針を入れ、糸を引き出す際、針の太さ(径)にぴったり沿うまで垂直に軽く持ち上げます。これが揃っていないと編み地の目がガタガタになってしまいます。
- 端の目の拾い忘れを防止する:「往き」の最後の左端の目は、縦糸1本だけでなく、その裏側にある半目も一緒に拾って「2本」すくうのが鉄則です。1本だけすくうと端がビロビロに伸び、美しいエッジラインが出ません。
形を整えるための「減らし目」と「増やし目」もシンプルです。減らし目は「往き」で2本の縦糸を一度に針に取って目を引き出すか、「戻り」で一度に3本のループ(通常は2本)を引き抜くことで完結します。増やし目は、目と目の間にある横糸(シンカーループ)を針ですくい上げて編み出します。この増減の基本を覚えるだけで、平坦な長方形から、三角形のショール、丸みを帯びたバッグのマチまで自由自在に設計できるようになります。