ネット上には「鼻翼基部ヒアルロン酸はほうれい線を完全に消す魔法の治療」といった過剰な期待や、逆に「一度でも受けると必ず壊死する」といった過度な恐怖心が蔓延しています。これらはどちらも偏った誤解に過ぎません。
2026年最新の注入技術と症例において大きく進化を遂げたのが、高解像度超音波(エコー)ガイド下注入の臨床導入です。従来は医師の指先の感覚と解剖学的ランドマーク(指標)のみに頼って行われていた注入ですが、先進的なクリニックでは小型エコーを皮膚に当て、画面上で角動脈の正確な走行位置や深さをリアルタイムで視覚化しながら針を進める手法が普及しつつあります。これにより、血管内への誤注入リスクを極限まで低減させることが可能になりました。
また、症例分析から見えてきた盲点として、「口ゴボの全タイプに効くわけではない」という事実があります。上顎の骨自体が極端に前に突き出ている骨格性の上顎前突症や、重度の歯列不正が原因である場合、鼻翼基部をいくら持ち上げても口元の突出感は解消されません。むしろ口元全体がさらに前に押し出されたような不自然さを生むことになります。自らの顔立ちが「鼻翼基部の陥没による相対的な突出」なのか、「骨格や歯並びそのものに起因する絶対的な突出」なのかを画像診断で正確に見極めることが、失敗を防ぐ最大の分岐点です。