2月は、厳しい冬の寒さに耐え忍びながら、小さな命が活動を始めるドラマチックな季節です。手紙のアクセントや俳句の題材として親しまれている自然の季語を紹介します。
植物の代表格といえば、何と言っても梅(うめ)です。百花に先駆けて咲くことから「百花の魁(さきがけ)」とも称され、早梅(そうばい)、白梅、紅梅、野梅など多彩な季語が存在します。また、黄色い可憐な花を咲かせる福寿草(ふくじゅそう)や、雪を割って顔を出す蕗の薹(ふきのとう)、凛とした立ち姿の水仙や寒椿も2月の情景を鮮明に彩る植物です。
動物や鳥の季語では、春を告げる使者として知られる鶯(うぐいす)が筆頭に挙げられます。その年の春に初めて鳴く声を「初音(はつね)」、まだ鳴き慣れていないおぼつかない声を「鶯の忍び音」や「鶯の舌鼓」と呼び、古くから日本人の感性を刺激してきました。そのほか、越冬を終えて北の国へ帰っていく引鴨(ひきがも)や帰る雁(かえるかり)も、去りゆく冬を想起させる趣深い季語です。