ミシンまつり縫いの成否は、ミシンに乗せる前の「アイロンがけ」と「布の折り方」で8割が決まります。プロのお直し現場でも行われている、失敗しない標準的な縫い方手順を解説します。
【ステップ1:裾の裁ち目処理と出来上がり線のアイロンがけ】
裾の長さを決め、余分な縫い代を3cm〜4cm程度残してカットします。裾端にジグザグ縫いまたはロックミシンをかけて裁ち目処理を行い、出来上がり線(裾を完成させたい位置)で裏側へ折り返してしっかりアイロンで折り目をつけます。
【ステップ2:Z折り(屏風畳み)を作る】
ここが最も重要な工程です。アイロンで裏側に折った裾の折り代を、出来上がり線から約0.5cm〜0.7cmほど手前を残して外側(表側)へ折り返します。断面から見るとアルファベットの「Z」のような段差形状(屏風畳み)になります。このとき露出した0.5cmほどの平らな部分に直線縫いが走り、左側の折り山にジグザグの1針が刺さる配置を作ります。
【ステップ3:ミシンの糸調子設定と針・糸の選定】
ミシンの糸調子は、普段の直線縫いよりも「目盛りを1段階〜2段階弱める(上糸を緩める)」設定にします。上糸が強すぎると、表生地を引っ張りすぎて縫い目の部分にくぼみ(ツレ)が発生し、表から目立つ原因になるためです。
使用する糸は、生地と同色であることはもちろん、一般的な60番手のミシン糸よりも細い「80番〜90番手の薄地用ミシン糸」や、ウール・化繊向けには柔軟性のある「レジロン糸」を選択すると、縫い目が生地の織り目に深く沈み込み、表からほぼ完全に見えなくなります。