市販漢方は本当に効く?満量処方の知られざる真実と正しい選び方

市販漢方は本当に効く?満量処方の知られざる真実と正しい選び方

市販漢方は本当に効く?満量処方の知られざる真実と正しい選び方とはどんな影響があるのか? 主要なファクトを整理してお届けします。

ドラッグストアで漢方薬を手に取ったとき、裏面の成分表示をじっくり眺めたことがあるだろうか。そこには「葛根湯エキス(満量処方)」や「防風通聖散エキス(1/2処方)」といった表記が細かく刻まれている。この「〇/〇処方」という数字は、日本薬局方に収載された標準処方量を基準とし、原料となる生薬をどれだけの割合で仕込んだかを表している。

満量処方は文字通り1日分の生薬を100%投入して作られる。一方で、市場には1/2処方や2/3処方、あるいは80%処方といった製品も数多く流通している。これらは決して「効果を薄めた粗悪品」ではない。胃腸が弱い体質の人や高齢者、あるいは数週間にわたって穏やかに体質改善を目指したい人に向けて、身体への急激な刺激や胃もたれを防ぐためにあえて生薬の総量を抑えて設計されたものだ。

数字の大きさだけに目を奪われ、「満量こそが正義」と思い込むのは危うい。1/2処方であっても、飲む人の体質にピタリと合致していれば、過剰な満量処方よりも遥かに高い治癒力を発揮することがある。漢方の本質は濃さではなく、調和にあるからだ。

山口 彩花
著者

山口 彩花

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。