効率化と自動化が極限まで進んだ現代の飲食業界において、この店が大切にし続けるのは「人と人との触れ合い」だ。中心に鎮座する大きなU字カウンターは、調理スタッフと客、そして客同士の視線が自然と交差するように設計されている。
タッチパネルに頼り切るのではなく、スタッフが声を出して注文を取り、目の前でグラスを傾ける。手際のいい作業の手止めに見せる笑顔や、ちょっとした会話のキャッチボール。そんな人間くさいやり取りが、孤独を感じがちな現代人の心をやさしく解きほぐす。合理性ばかりを追求する時代だからこそ、ぬくもりを感じられるアナログな空間構造が強力な磁石となって人を惹きつけるのだ。