今後の需給バランスはどのように推移するのか。業界推計によると、国内全体の年間需要は安定期に入ったものの、医療用・産業用のコア需要は底堅い推移を維持している。しかし、その足元には依然として構造的な調達リスクが潜んでいる。
第一のリスクは、原油価格の変動と為替レートによる原材料コストの乱高下だ。不織布の主原料となるポリプロピレンは石油化学製品であり、国際市況の影響をダイレクトに受ける。第二のリスクは、製造ラインの高度化に伴う半導体・電子部品の調達遅延だ。工場のスマート化が進んだ結果、機械トラブル時の部品調達リスクが新たなボトルネックとして浮上している。
調達担当者に求められているのは、単一の調達先に頼る安易なコスト至上主義からの脱却だ。国内生産比率を一定以上維持するサプライヤーとの長期契約や、有事の際の優先供給協定を結ぶ動きが、自治体や大手病院グループを中心に急速に広がっている。