主人公となる姪っ子役を演じるのは、名実ともに若手俳優のトップをひた走る芦田愛菜だ。子役時代から培われた卓越した洞察力は今作でさらなる高みへ達し、複雑な感情の揺れを瞳の動き一つで表現してみせる。撮影現場で見せた彼女の凄絶な集中力について、スタッフ陣は口を揃えて「鳥肌が立った」と証言する。
是枝裕和監督独特の、台本を敢えて渡さず現場の空気感で生の感情を引き出す演出手法。それに真っ向から応えた芦田のリアリティあふれる演技は、単なるフィクションの域を完全に超えている。共演陣とのスリリングな掛け合いから生まれる化学反応は、観る者の息を呑ませるに違いない。