旅の醍醐味であるラオス伝統衣装オーダーメイドですが、市場での取引には旅行者が陥りがちな盲点が存在します。「手織りシルク100%」と謳いながら、実際には隣国から輸入されたポリエステル混紡のプリント布を売りつける露店が少なくありません。
現地の熟練仕立て職人が語る真贋の判別ポイントは、布の裏側と糸の端にあります。本物の手織りシルクは、表と裏で模様の出方が異なり、裏面には職人が手作業で糸を渡した細かな凹凸が存在します。均一すぎるプリント柄や、表裏が全く同じ鮮やかさを持つものは機械織りの証拠です。また、許可を得て端糸をわずかに燃やした場合、本物のシルクは人間の髪の毛を焼いたようなタンパク質特有の匂いがして黒い灰になりますが、化学繊維はプラスチックが溶けるような異臭を放ち硬い塊となって固まります。
ラオス伝統衣装お土産として布地を購入し、その場で仕立てる際の手順は以下の通りです。
- 布地選び:市場(タラートサオ等)または専門店で、シン用の一反(通常約1.8m〜2m、フア・トゥア・ティーンが一体または分かれたもの)を購入する。
- 仕立て屋(ハーン・イェップ・スア)の手配:市場内や街角の仕立て屋に持ち込み、ウエスト、ヒップ、スカート丈をミリ単位で採寸してもらう。
- 工賃の交渉と納期確認:シンプルな巻きスカート仕立てなら工賃は15万〜35万キップ(約1,100〜2,600円程度)。急ぎの場合は特急料金を払えば半日〜翌朝に仕上がるケースが多い。
既製品を買うよりも、自分の身体のラインに合わせて仕立てたシンは、歩いた際の裾の揺れ方や着崩れのしにくさが格段に違います。