伝統の重みが残る街並みに、ここ数年で新しい鼓動が加わった。長年使われていなかった開窯当時の工房や職人の自宅が、感性豊かな若手クリエイターたちの手によって、モダンなギャラリーやマイクロロースタリー、焼き物カフェへと生まれ変わっているのだ。
古い梁や土壁の温もりを活かした店内では、地元の常滑焼で淹れられたこだわりのシングルオリジンコーヒーを味わうことができる。薄手で繊細な茶器から、ざっくりとした土味が残るモダンな大皿まで、若手作家たちが手掛ける新しい常滑焼は、従来の急須のイメージを爽やかに裏切ってくれる。店主や作家本人と直接言葉を交わしながら、自分だけの特別な「うつわ」を探す時間は、何物にも代えがたい旅のハイライトとなるはずだ。