日々の家事や生活動線において、屋外空間の構造差は使い勝手に直結します。特に差が出るのが「雨の日の洗濯物」の扱いやすさです。
屋根があるベランダは、多少の小雨程度であれば洗濯物が濡れにくく、急な天候変化時にも慌てる必要がありません。これに対し、完全オープンなバルコニーは直射日光による乾きの早さは圧倒的ですが、雨天時は一切の干し場として機能しなくなります。
この両者のメリットを融合させた設計として採用が増えているのが「インナーバルコニー」です。建物の外側に張り出すのではなく、建物の構造内側にバルコニーを引っ込めた形状を指します。
インナーバルコニーの主なメリット・デメリット:
- メリット:深い屋根に覆われているため天候に左右されにくく、道路からの視線を遮る高いプライバシー性を確保可能。屋外用家具を置いて「アウトドアリビング」としても機能する。
- デメリット:バルコニー部分が屋内に入り込むため、室内リビングの実質的な床面積が削られる。また、外壁や開口部の補強が必要となるため、一般的なバルコニーに比べて建築コスト(坪単価)が割高になる。