日本整形外科学会などの各種調査やリハビリ現場の統計によると、成人の約4人に1人が何らかの膝の可動域制限や違和感を抱えていると推計されています。特に50代以降では、自覚症状が少ない初期段階の変形性膝関節症による正座リハビリを必要とする予備群が約2,500万人に達すると言われており、放置によって徐々に正座が困難になっていく実態が浮き彫りになっています。
当事者コミュニティや健康相談窓口に寄せられるリアルな声を取材すると、機能的な不便さにとどまらず、社会的な心理的ストレスが色濃く現れています。
「義実家の法事で正座ができず、一人だけ椅子を出してもらうのが本当に肩身が狭かった」(40代女性・主婦)
「学生時代から続けていた茶道を、膝の痛みのせいで断念せざるを得ないと言われ絶望していた」(50代女性・会社員)
「5ちゃんねるや知恵袋で書かれていた『毎日お風呂で正座の練習』を試したら、翌朝に関節に水が溜まって腫れ上がり歩けなくなった」(60代男性・無職)
こうした声からも明らかなように、関節可動域の制限は生活の質や自尊心に直結しています。客観的な指標を把握するために、編集部ではリハビリ臨床データをもとに正常値と正座不能時の差異を整理しました。