インターネット上の掲示板やSNSでは、「凸や凹は記号であって、漢字としての厳密な書き順など存在しないのではないか」といった言説が散見されます。しかしこれは明白な誤解です。「凸」は国字(日本で作られた文字)ではなく、古代中国の象形文字にルーツを持つ由緒正しい漢字です。
漢字の筆順には古くから伝わる大原則があります。
- 原則1:上から下へ、左から右へ書く
- 原則2:中央に突き出た構造がある場合、中央を先に書く(「小」や「水」などと同様)
「凸」の中央の角(ツノ)を第1画目に据えるのは、まさに「水」や「山」「小」と同じく「中心の芯を立ててから左右を整える」という漢字構造の美学と力学に準拠しているためです。この本質を理解すると、「なぜ真ん中から書くのか」という疑問がすっきりと解消されます。