作者・田中宏が描く広島ヤンキー叙事詩は、『BADBOYS』単体にとどまらず、複数のスピンオフや続編によって巨大なユニバースを形成しています。これらを時系列順に読み解くことで、物語の解像度は飛躍的に跳ね上がります。
続編にあたる『BADBOYS グレア』では、司たちが引退した後の次世代の広島が舞台となり、新たな主人公・神司(ジン)を中心とした過酷な抗争が描かれます。前作のレジェンドたちが随所に登場し、時代の移り変わりとともに大人の顔を見せる演出はオールドファンを唸らせました。
さらに前日譚に位置づく『女神の鬼』では、段野や司たちが生まれる前、1970年代から80年代の広島を舞台に、鎖島を中心とした血で血を洗う過酷な運命が描かれます。なぜ極楽蝶が生まれ、なぜ廣島Night'sが結成されたのかという原点が克明に明かされており、全シリーズを網羅することで田中宏作品の真髄を味わい尽くすことができます。