この現象について、学術的なアプローチから客観的証拠を示したのが九州大学名誉教授で味覚センサーの開発者・都甲潔氏だ。都甲氏が開発した味覚センサーで定番シロップの成分を分析すると、甘味や酸味の数値データはほぼ完全に一致することが実証されている。
一方、オックスフォード大学の実験心理学者チャールズ・スペンス教授は、フードサイエンスと多感覚統合(マルチセンソリー)の観点から人間と食の関係を探求してきた。スペンス教授の研究は、容器の色や照明、音環境の違いによって食べ物の味わいそのものが変化することを示しており、かき氷シロップの錯覚もまさに視覚と嗅覚が味覚を支配する典型例といえる。