映画公開時に最大の話題をさらったのが、ドロンジョが身にまとう漆黒のボンデージスーツだ。制作費数百万円とも伝えられるこの衣装は、最高級の本革を用い、深田恭子のプロポーションに合わせてミリ単位の微調整を重ねてハンドメイドで仕立てられた。日活の撮影所には専用のフィッティングルームが用意され、妥協のない試行錯誤が繰り返されたという。
特筆すべきは、艶やかなレザーの質感、計算し尽くされた胸元のカッティング、そして巨大なアイマスクとピンヒールブーツの絶妙なバランスだ。肌の露出度は極めて高いものの、安っぽいエロティシズムに堕ちることなく、貴族的な気品と悪のカリスマ性を同居させることに成功している。深田自身も長時間のコルセットの締め付けに耐え、ハードなアクションやポージングを涼しい顔で演じ切った。スタッフと女優の執念が生んだ至高の造形美である。