かつての無印良品渋谷西武は、都内屈指の評価を誇る拠点でした。1980年代のセゾン文化全盛期を知る世代から、2010年代に上京してきたZ世代まで、幅広い層から支持された理由は「独特の落ち着き」と「圧倒的な在庫量」にありました。
取材班がSNSや5ちゃんねる、Yahoo!知恵袋などの過去数年にわたる投稿データを分析したところ、ユーザーが渋谷西武に対して寄せていたリアルな声は以下の3点に集約されます。
「センター街の騒音を抜けた先にあるモヴィーダ館は、渋谷の中で最も静かに物色できる場所だった」
「地下のCafé&Meal MUJIは、打ち合わせや作業スペースとして重宝していた。なくなって本当に困る」
「パーキング館の地下はワンフロアが広く、寝具や収納用品のサイズを測りながらじっくり選べたのに、縦移動のビルだけになると階段やエレベーター待ちが億劫」
特に指摘が多いのは、「買い回り動線の変化」に対する不満です。モヴィーダ館はフロアごとの面積が約150〜200㎡と細切れになっており、1階でコスメを見て、3階で文具を選び、5階でインナーを買うといった行動にエレベーターの昇降が必須となります。ワンフロアで回遊できたパーキング館地下1階の快適さを知るリピーターほど、現在のコンパクト営業に物足りなさを感じる傾向が顕著です。
一方で、近隣のITベンチャー勤務者や神山町界隈の住民からは「完全撤退せず、レトルトカレーやスキンケア、文房具など日々の消耗品を継続して販売してくれているだけで救われる」という肯定的な評価も根強く存在します。評価の分かれ目は、同店に「旗艦店としての体験価値」を求めているか、「コンビニ感覚の実用性」を求めているかという期待値の差にあります。