インターネット上の相談掲示板やSNSでは、「足がこれだけ臭いということは、自分は水虫(白癬)なのではないか」と恐怖を抱く投稿が頻繁に見られます。しかし、臨床皮膚科の知見に基づく水虫と足の臭いの違い真相を整理すると、両者には明確な隔たりがあります。
結論から言えば、水虫の原因菌である「白癬菌(カビの一種)」自体は、悪臭を放ちません。水虫に感染していても、全く足が臭わない患者は多数存在します。では、なぜ「水虫=強烈な悪臭」というイメージが定着しているのでしょうか。それは、白癬菌が角質を侵食して皮膚がジュクジュクとふやけたり皮がむけたりすることで、前述の細菌群がより繁殖しやすい環境が整い、二次感染的に細菌性の悪臭が併発しやすくなるためです。
自己判断で市販の水虫薬を塗りたくった結果、皮膚炎を起こして浸出液が増え、かえって雑菌の温床となって悪臭が悪化するケースも報告されています。激しい痒みや小水疱、足指の間の白濁・皮剥けがない限り、単なる足の悪臭を水虫と直結させて誤った薬を使用するのは避けるべきです。