顔のパーツが完全に線対称である人間は極めて稀であり、解剖学的に9割以上の人が何らかの左右差を抱えている。しかし、その差が目に見えて目立つ場合、原因は「先天的な構造」と「後天的な生活習慣」の2つに大別される。
先天的な要因としてまず挙げられるのが、頭蓋骨の形状と眼窩(眼球が収まる骨の窪み)の左右差だ。生まれた時点で左右の骨格が完全に同一であることはなく、眼窩の深さや傾きがわずかに異なるだけで、露出する眼球の面積や光の当たり方に差異が生じる。さらに、「片目だけ二重、もう片方が一重や奥二重」というケースも典型例だ。上まぶたを持ち上げる筋肉(上眼瞼挙筋)の枝分かれが皮膚に癒着しているか否かで二重の有無が決まるため、皮膚の厚みや脂肪量、蒙古ひだの張り具合が左右で異なれば、開口部の大きさに明確なギャップが生まれる。
一方で、大人になってから徐々に左右差が進行したと感じる場合、生活習慣による筋肉や骨格の歪みが引き金を引いている可能性が高い。
- 片側咀嚼(いつも同じ側で噛む):食事の際に左右どちらか一方ばかりで噛んでいると、片側の咬筋や側頭筋ばかりが異常に発達する。その結果、顔の筋膜が片側へ引っ張られ、目の高さや開きの大きさにズレを生じさせる。
- スマホ首・猫背とストレートネック:画面を斜め下から見つめる姿勢や、首を傾げてスマートフォンを操作する癖は、後頭下筋群や胸鎖乳突筋の緊張を招く。首の筋肉は頭蓋骨を介して目の周囲の筋膜と直結しているため、首の左右差がそのまま眼輪筋の可動域を狭める結果となる。
- 就寝時の横向き寝・うつ伏せ寝:毎晩同じ側を下にして眠る習慣があると、長時間の圧迫によって片側の顔面骨や軟部組織が歪み、リンパの流れが滞って慢性的なむくみやたるみの左右差に直結する。