政令指定都市(正式名称:指定都市)とは、地方自治法第252条の19第1項に基づき、政令によって指定された大都市を指します。法律上は「人口50万人以上の市」と規定されており、本来は都道府県が管轄する大規模な都市計画、福祉行政、道路管理、県費負担教職員の人事権など、広範な事務を直接処理することが認められています。
現在、日本全国に存在する政令指定都市は全20都市です。2010年4月に神奈川県相模原市が指定されて以降、新たな都市の誕生はなく、この20都市体制が続いています。
全国の指定都市を地域別に整理した一覧は以下の通りです。
- 北海道・東北:札幌市(1972年指定)、仙台市(1989年指定)
- 関東:さいたま市(2003年指定)、千葉市(1992年指定)、横浜市(1956年指定)、川崎市(1972年指定)、相模原市(2010年指定)
- 中部:新潟市(2007年指定)、静岡市(2005年指定)、浜松市(2007年指定)、名古屋市(1956年指定)
- 近畿:京都市(1956年指定)、大阪市(1956年指定)、堺市(2006年指定)、神戸市(1956年指定)
- 中国・四国:岡山市(2009年指定)、広島市(1980年指定)
- 九州:北九州市(1963年指定)、福岡市(1972年指定)、熊本市(2012年指定)
政令指定都市の最大の特徴は、市の中に必ず「行政区」が設置される点にあります。ここで混同されやすいのが、東京23区のような「特別区」との違いです。東京の特別区は、公選で選ばれた区長と独自の区議会を持つ「独立した基礎自治体(市町村と同等)」であるのに対し、政令指定都市の区はあくまで市の内部組織に過ぎません。区長は市長が任命する一般公務員であり、区議会も存在しません。窓口サービスを市民の身近な場所で提供するための行政単位として機能しています。