寒空の下や疲弊した深夜、一刻も早く室内に入りたいがために、インターネット上の「裏ワザ」を試そうとする人が後を絶ちません。しかし、これらの行為には深刻な法的リスクと経済的ペナルティが潜んでいます。
代表的な誤解が「他の住人がオートロックを開けた瞬間に後ろから一緒に入る(いわゆる共連れ)」です。自身の住んでいるマンションであっても、正当な解錠手順を踏まずに他人の開錠に便乗して侵入する行為は、管理規約違反であるばかりか、状況によっては住居侵入罪(刑法130条)の嫌疑をかけられるリスクを伴います。特に防犯意識の高まりから監視カメラの性能が向上している現在、深夜に不審な動きをしている人物は即座に警備会社へ通報され、警察沙汰に発展する事例が実在します。
また、自動ドアのセンサーに紙やチラシを差し込んで反応させる、ハンガーの針金を使って内側のサムターンを回そうとする、低層階のベランダや共用廊下の柵をよじ登るといった物理的侵入は論外です。万が一センサーやドアフレームを破損させた場合、共用部設備の原状回復費用として数十万円規模の損害賠償請求を受けることになり、鍵屋を呼ぶ費用の比ではありません。