全国的な知名度を誇る手延べそうめんのトップブランド「揖保乃糸」の製造元・兵庫県手延素麺協同組合をはじめとする専門機関は、乾麺の正しい扱い方について明確な基準をアナウンスしている。揖保乃糸公式推奨の保存法の根幹は、「直射日光を避け、通気性の良い涼しい場所に置くこと」、そして「香りの強いもの(石鹸、化粧品、洗剤、漬物など)の近くには絶対に置かないこと」に集約される。
ここで多くの消費者が疑問に感じるのが、そうめん乾麺の賞味期限と保存可能期間のバランスだ。一般的に手延べそうめんの賞味期限は製造から約2年〜3年半と非常に長く設定されている。伝統的な製法で作られる高級手延べそうめんの場合、専用の蔵で熟成(「ひね」と呼ばれるエイジング処理)させることで油分が馴染み、コシと風味が強まる文化が存在する。そのため「乾麺は何年経っても傷まない」という誤認が定着してしまった。
しかし、これはあくまで湿度と温度が徹底管理された環境下での話だ。一般家庭におけるそうめん開封後の保存期間詳細まとめを検証すると、外気に触れた時点から油脂の酸化(油焼け)が進行するため、開封したシーズン内(およそ2〜3カ月以内)に食べ切ることが品質維持の黄金律となる。手延べそうめんは延ばす工程で表面に植物油を塗布しているため、開封後に酸素と紫外線に晒され続けると油が酸化し、特有の油臭さや酸味が発生して本来ののど越しが完全に失われてしまう。