メガホンをとった故・石井隆監督は、『GONIN』や『死んでもいい』などで知られるノワール・官能映画の巨匠であり、女優の肉体と情念を極限まで美しく切り取る演出で定評がありました。オーディションで佐々木心音の類いまれなプロポーションと芯の強さを見出した監督は、彼女をヒロインに抜擢しました。
当時のインタビューや撮影秘話によると、現場は妥協を許さない過酷な空間だったと明かされています。長時間の濡れ場撮影や生々しいアクションが続くなか、佐々木心音は「恥ずかしさを捨てて役の感情に没入した」と語っています。同じく石井監督が手がけた映画『甘い鞭』にも出演を果たすなど、監督からの絶対的な信頼を勝ち得た背景には、彼女が持つプロフェッショナリズムと表現への飽くなき探求心がありました。