ネット上の口コミや知恵袋などで後を絶たないのが、ペット可カフェ入店拒否の理由をめぐる困惑の声です。「ペット歓迎と書いてあったのに門前払いされた」という投稿の裏側には、店舗側が防衛策として講じざるを得ない切実な事情が存在します。
取材に応じた都内カフェのマネージャーは、現場の窮状を次のように証言しています。「歓迎と掲げていても、衛生面や安全面の基本誓約を満たせない場合はお断りせざるを得ません。特に週末の混雑時、他のお客様からアレルギーや衛生面でのクレームが入ると、店舗営業そのものが立ち行かなくなるためです」。
入店拒否に繋がる最大の要因として挙げられるのが、狂犬病予防接種証明書の提示義務への違反です。狂犬病予防法により年1回の接種が義務付けられている狂犬病注射済票、あるいは混合ワクチン接種証明書の提示を求める店舗は、2026年現在で全体の約7割に達しています。スマートフォンの写真保存でも可とする店が増えているものの、原本や画像を確認できない場合は一切の入店を拒絶する厳格な運用が業界の標準となりつつあります。
さらに現場で意見が分かれるのが、マナーパンツ着用の真相です。「うちの子は室内でトイレシートを使えるから不要」と主張する飼い主と、「マーキングによる備品汚損を100%防ぐ義務がある」とする店舗の間で意識の断絶が起きています。一度でも店内のソファやテーブルの脚に排泄されると、特殊清掃費用が発生するだけでなく、動物用アレルゲンの残存によって次回来店する一般客に健康被害を及ぼす危険性があります。そのため、室内席においてはマナーパンツ・マナーベルトの着用を絶対条件とする店舗が主流を占めています。