SNSやファンのコミュニティ掲示板では、「ドジャース打線はフィリーズの速球派リリーフ陣が苦手」「フィリーズは左打者が多いためドジャース投手陣に有利」といった言説が頻繁に交わされます。しかし、客観的なセイバーメトリクスのデータに基づくと、これらは必ずしも事実とは一致しません。
第一の誤解は、「球場の広さによる本塁打の出やすさ」に関する偏見です。シチズンズ・バンク・パークは左翼から右翼にかけて両翼が狭く、打者有利(ヒッターズパーク)と語られがちですが、風向きによっては外野フェンス際の打球が失速する日も少なくありません。事実、今節における本塁打はいずれも球場補正に関係なく、全30球団の本拠地でスタンドインする「ノーダウター(No-Doubter)」の規格外な打球でした。
第二の盲点は、対戦防御率という「結果論」にとらわれすぎる点です。ネット上のドジャース対フィリーズ 勝敗予想では過去の相性スコアばかりが強調されますが、直近のハードヒット率(打球速度95マイル以上の割合)やバレル率(本塁打になりやすい打球速度と角度の組み合わせ)を精査すると、相性という言葉では片付けられない配球パターンの変化が勝敗を支配している実態が浮かび上がります。