マダニに噛まれていることを確認した、あるいはその疑いがある異物を見つけた場合、読者が取るべき行動の判断基準を明快に提示します。
1. 受診すべき診療科の第一選択は「皮膚科」
吸血中のマダニがまだ皮膚にくっついている段階、または自分で払って取れてしまった直後であれば、迷わず「皮膚科」を受診してください。皮膚科専門医は専用の医療用鑷子(ピンセット)やメスを用い、口器を破砕せずに皮膚ごと安全に切除・摘出する処置に習熟しています。近隣に皮膚科がない場合は、形成外科や外科でも対応可能です。
2. 発熱や全身症状が出ている場合は「感染症科」または「総合内科」
噛まれてから数日〜2週間が経過し、すでに虫体は離脱したものの「38度以上の熱が出た」「ひどい吐き気やだるさがある」という場合は、皮膚科ではなく直ちに「感染症内科」または大病院の「総合診療科・一般内科」を受診してください。その際、問診で必ず「○日前に草むらに入った」「皮膚にマダニらしき虫が噛みついていた」というエピソードを医師に申告することが、迅速な血液検査と治療介入への決定打となります。
3. 医療機関へ向かう際の「3つの行動指針」
- 患部をテープ等で覆わない:虫体が窒息して暴れ、唾液を注入するのを防ぐため、絆創膏やテープで強く圧迫しない。
- 自然に脱落した虫体は保管する:もし入浴中などに自然にマダニがポロリと取れた場合は、潰さずにセロハンテープ等に貼り付けるか小さなビンに入れて病院へ持参する(マダニの種類を同定し、感染症リスクを判断する貴重な診断材料になる)。
- 2週間は毎日の検温を継続する:無事に皮膚科で虫体を摘出した後も安心せず、最低2週間は朝晩の検温を行い、発熱や倦怠感がないかを注意深く観察する。