ネット上のコミュニティや検索エンジンでは、ファムに関して「TVシリーズ本編のどこで登場したのか?」「なぜ途中で退場したのか?」といった疑問が度々投稿されています。ここには『仮面ライダー龍騎』という作品が持っていた革新的なメディアミックス構造に起因する誤解が存在します。
結論から述べると、仮面ライダーファムが本格的にストーリーへ関与したのは劇場版『EPISODE FINAL』のみです。TVシリーズ本編には登場していません。ただし、映画公開に先駆けて放映されたテレビスペシャル『仮面ライダー龍騎 13RIDERS』において、13人の仮面ライダーの1人として先行してカメオ出演を果たしています。
『龍騎』は「ミラーワールドの戦いは何度も時間を巻き戻して繰り返されている」というタイムベント(ループ構造)の世界観を採用していました。劇場版は数ある結末の1つを描いたパラレルワールドであり、美穂は浅倉威への復讐を果たした直後、仮面ライダーリュウガ(鏡像の真司)による急襲を受け、真司に看取られながら静かに息を引き取るという非業の最期を遂げます。この儚くも美しい散り際こそが、ファムというキャラクターを永遠の伝説へと押し上げた要因です。