ディスプレイに表示される「+86」という見慣れない数字。この符号の正体を理解するには、電話網の基本ルールを知る必要がある。スイス・ジュネーブに本部を置く国際電気通信連合 (ITU)が策定したE.164 (国際電話番号体系規格)において、国番号 +86 (中国)は中国本土向けに割り当てられた固有の識別コードだ。
だが、手元の端末に着信履歴が残っているからといって、中国国内の一般市民や正規の企業が発信しているとは限らない。現代の電気通信技術において、発信元番号の偽装(スプーフィング)は技術的に容易に行える。正規の通信網を介さず、VoIP回線を経由して番号を偽装した海外の詐欺グループが、日本の携帯電話番号へ無差別に自動発信を仕掛けているケースが大半を占める。