今なおネット上の掲示板やSNSで議論が絶えないのが、最終回第11話「昇天」における広瀬未知の生死の行方です。逃避行と過度のストレスの中で光の子を宿していた未知は、重篤な妊娠中毒症(現在の妊娠高血圧症候群)を発症し、道端で倒れて緊急手術を受ける事態に陥ります。母体と胎児の双方が危機的状況にある中、未知は帝王切開によって無事に女児を出産するものの、本人は深い意識不明の昏睡状態へと沈んでいきました。
主治医から「脳死に近い状態であり、意識が戻る見込みは極めて低い」と告げられた光は、病室で未知の手を握りしめ、自分たちの選んだ道は決して間違いではなかったと涙ながらに語りかけます。そしてラストシーン、画面が暖かな光に包まれる中、眠り続ける未知の指先がかすかにピクリと動き、そっとまぶたを開けて光を見つめ返すカットで物語は幕を閉じました。
この演出に対し、視聴者の間では長年にわたり「指が動いたのは光の切ない願望が見せた夢(幻影)であり、未知はすでに息を引き取っていたのではないか」という「死亡説」が囁かれてきました。しかし、作中の描写および当時の制作陣が込めたメッセージを丁寧に精査すると、未知が生きている理由は明白です。
第一に、ドラマ全体を貫いていたテーマが「世間の抑圧(魔女裁判)に屈せず、真実の愛によって人間としての再生を果たす」という点にあります。過酷な試練を耐え抜いた主人公が命を落とすという悲劇で終わらせては、タイトルが示す「自由に生きるための条件」が絶望に塗りつぶされてしまいます。第二に、光の母・鏡子が心からの改心を見せ、未知の実母と手を取り合って赤ん坊の誕生を祝福する描写が配置されている点です。周囲の憎悪が氷解した瞬間、生命のバトンが次世代へと引き継がれ、未知自身の生命力も呼び覚まされるというカタルシスが意図されていました。指先の微動と開眼は、医学的常識を超えた「愛の力による蘇生」を示す決定的な演出だったのです。