医療機関にかかる恥ずかしさから「バルトリン腺嚢胞の自然治癒」を期待する声も多く聞かれます。極めて初期の小さなしこりであれば、詰まりが自然に解消して分泌液が排出され、元の状態に戻るケースも皆無ではありません。しかし、一度しっかりと袋(嚢胞壁)が形成されてしまうと、自然に消失することは稀です。
また、内部の圧力が限界に達したり強い圧迫が加わったりすることで、皮膚が破れて膿や分泌液が外へ噴出する「自壊(じかい)」が起きることがあります。自壊した瞬間は圧迫感が抜けて痛みが劇的に和らぎますが、決して「治った」わけではありません。
万が一自宅で自壊してしまった場合は、以下の手順で速やかに対処してください。
1. 患部を無理に絞り出さず、清潔な温水シャワーで優しく洗い流す
2. 清潔なガーゼや生理用ナプキンを当てて下着を着用する
3. できる限り早く婦人科を受診し、創部の消毒と排液処置を受ける
自壊した傷口から新たな雑菌が入り込むと、より複雑な感染を引き起こす危険があります。自己判断で針を刺したり強く押し潰したりする行為は絶対に避けてください。